施術を受けにいらしたある不動産会社の社長さんから、『学問のすゝめ』(NHKテレビテキスト「100分で名著」シリーズ、齋藤孝氏訳)を貸していただきました。
今年の7/6~27にかけて教育テレビでの番組を出版したものです。
『学問のすゝめ』に関しては、しょっちゅういろんなところで聞いてはいましたが、直に手にとって読んだ事はありませんでした。読んでみて、ものすごく惹き込まれていきました。
1872(明治5)より、彼が37歳当時から小冊子として17巻をまとめたものだそうです。 今に通じており、学ぶべき点がすごく多いです。
〇学問で人生を切り拓け(7/6)
「天は人の上に人を作らず、~」は有名な言葉ですが、続きます。
「しかし、この人間の世界を見渡してみると、賢い人も愚かな人もいる。 また、社会的地位の高い人も低い人もいる。 こうした雲泥の差とも呼ぶべき違いは、なぜできるのか?
社会的地位が高く、重要であれば、自然とその家も富み、下の者から見れば到底手が届かない存在に見える。しかし、その元々を見ていくと、ただその人に学問の力があるかないかによって、そうした違いができただけであり、天が生まれつき定めたものではない。西洋のことわざにも、[天は富貴を人に与えるんじゃなく、人の働きに与える]という言葉がある。」(初編)
彼は「生まれつき平等」とは、むしろ真逆の事を論じていました。齋藤さんも、「厳しい競争原理」と言っています。
齋藤さんのまとめです。あまりに長く、ぜひ皆さん直に読んでいただきたい!ここでは紹介に留めます。
「学問をするのなら実社会に役立つ事をせねばならないというのが、福沢にとってはまずもっての大前提でした。 そして、やるのなら本気でやれ、大きくやれ、中途半端な気持ちでやるな、と拳を振り上げて力説しました。」(p23~24)
なぜそんな事を言う必要があったのか?
「当時の日本はガス灯がつき、近代建築が立ち並び、めまぐるしく変化していました。西洋列強に食い物にされてしまうという切迫感があったからです。福沢もそんな時代の気分を全身に受けてました。だからこそ、国民を叱咤激励し、進め進めと鼓舞したんです。」(p24~25)
〇国と渡り合える人物たれ(7/13)
「国民と政府の力が拮抗してる事、すなわち均衡、バランスがとれてる事が、近代国家として重要だと言っています。そしてそんな関係を築くためには、国民一人ひとりが知識と教養を身に付け、政府と対峙していかねばならないと主張します。 間違っておると思う事があれば、泣き寝入りするな。きちんと筋道を立てて冷静に、しかし身を棄てる覚悟で異議を申し立てよと言います。」(p31)
「何でもかんでも[官頼み]はよくない。 新時代の国民は自分の足で立っていかねばならん、それこそ真に自立した人間なんだという強烈なポリシーがあったのです。 [私]=[独立]と官に対抗しようと考えた彼の発想はとても新しいのです」(p40)
はしょってもかなり長くなってしまいます。後編を^^
独立自尊な生き方~学問のススメ(後編)
東京練馬で、根本解決の整体なら・・・。
コメントをお書きください