『学問のすゝめ』(齋藤孝さん訳)の後編です。
〇独立自尊で生きよ(7/20)
「彼は人材を教育する時、[活発な人格]である事を非常に強く求めました。この場合の活発さとは、個人の性格の事ではなく、[社会的人格]です。社会の中で自分の考えをはっきりと表明し、人とコミュニケーションをとり、ディスカッションをする。また多くの人の意見を聴いて自分の考えにフィードバックするような社会的活発さを求めたんです。」(p62)
「政府も個人も、日本人はとかく閉鎖的な傾向があるから、開いて開いて、いろんなものに触れて刺激を受け、どんどん活発になれと言ってます。 そのためには、[塞ぐ][妨げる][閉じる]…、こういうものはすべてダメです。
ではなぜそれが悪いのか?それは[怨望(えんぼう)―妬み、羨望、嫉妬の類―]という弊害が起こるからです。彼が最大の悪と断じており、これだけは絶対にいけない!とかなり辛口です。」(p64)
〇今『学問のすゝめ』をどういかすか(7/27)
識見と行動力のバランス
「もし福沢的な品格というものがあるなら、インテリジェンスとアクティビティがほどよく拮抗した状態と言えるでしょう。
[石の地蔵に飛脚の魂][寝たきりで動けない病人と、鋭敏な神経]悲劇ですね」(p76)
人生を棚卸しする
「物事に優先順位をつけるとは、自分の中にある様々な予定や計画、懸案事項や未決定事項を取捨選択し、何をどんな順番でやっていくかを決める事です。 彼はそれを[棚卸し]というおもしろい表現を使っています」(p84)これは全体を明確に把握する事で、優先順位がはっきりするという意味なようです。
「こうした棚卸しを行いながら気に留めたいのは、論理的なものの考え方です。福沢式に言うと、[理]です。 同じように人間の内側の働きでも、[心]と[理]は対局にあります。 論理的かつ合理的な思考を培う訓練をしていくと、[心]の問題で悩む事を予防する効用があります。
彼には合理的な強い精神があります。その[精神]を取り入れる事で、[心]の問題を減らせると私は考えています。 なんとなく元気が出ないという方、福沢式で心の問題を回避していくルートを試してください。」(p91~92)
今、『学問のすゝめ』が書かれた当時と似た部分がすごく多いと感じているのは私だけでしょうか?
TPPやアメリカ・EU危機、復興税、・・・先行き不透明な状況で、何を信じればいいのか?
何でも自粛すればいいというものではありません。個々人レベルにおいて、今私たちは何をする事が最善・最優先なのかを真剣に見つめ直してみるべきかと改めて諭されました。
人生を切り拓け!~学問のススメ(前編)
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